全身を駆け巡る癒しと快感「WATSU(ワッツ)」の旅

「WATSU(ワッツ)」とは・・・Warter Shiatsu(水中指圧)の略語で、水の浮力や抵抗を利用した動作やストレッチを取り入れた、アメリカ生まれのボディワークである。陸上では感じることの出来ないほどのリラクゼーション効果があり、欧米ではリハビリ医療や精神科の治療でも研究が進められているという。ハワイやタイなどのリゾート地でWATSUを受けたという体験談を知り、気になっていたけれど、日本では気軽に受けられる施設が少ない。

 私は新卒の頃、初めてのボーナスで宿泊施設のついたエステやスパに行きたいと思っていて
千葉の房総にある施設を予約した。年齢的にちょっと背伸びしちゃったかな・・・と思いつつ
彼氏もほっぽらかして、初めての一人旅にウキウキしていた。海水を使用した温水プールやミネラルパックのエステ、それにWATSUを1日堪能できる
宿泊プランだった。

 海を見渡せる丘の上に建つ施設。周りは何もないけど、それがまた良い。都会の喧騒を忘れ何もせずにボーっと過ごす。自分を見つめ直し向き合う旅。水着で入るプールエリアでエステの順番を待つあいだ、WATSUの予約を取ろうとしたら出遅れて、最終時間なら案内できるとのこと。泊りで来ているし、気長に待つことにした。

 見学もできるので、どんな感じか覗いていた。インストラクターに抱きかかえられるような
格好で、足に浮き具を付けた受け手が、自在に体を操られている。ゆらゆらと海草のように浮かんで気持ち良さそう。時折、足や鼠径部のストレッチ、腰のストレッチに至ってはお姫様だっこのようにされ、密着度が高い。とはいえ女性のインストラクターだし恥ずかしい事はないと思っていた。

 いよいよ私の順番になり、専用プールへ案内されインストラクターが入って来る。名前を呼ばれ、顔を上げるとなんとそこにいたのは男性インストラクターの姿。日焼けした肌に、マッチョな体つきでAV男優の黒田悠斗さんにそっくり!!(えっ?!マジすか・・・まさか男性が来るとは。)

 しかも最終時間だったので、専用プールは私と黒田さんの2人きり・・・。他のスタッフも帰り支度をしているようで、お先に!といなくなっていきます。神様のいたずらかご褒美?!なのかドキドキしながら施術が始まります。簡単に注意事項を説明されると、プールへ入り手をつながれ中央に誘導されます。黒田さんが「なんか照れくさいけど、よろしくね」と挨拶。地元の兄ちゃんって感じの素朴な訛りのある話し方に、私の心はキュンとしてしまいます。アブナイアブナイ・・・。なんだか黒田さんにはすべて心の中を見透かされているよう。

 体勢的に、どうしても顔の位置が近くなるし、耳元で囁くもんだからドキドキしっぱなしで、彼氏に申し訳なく思いながらも、時が止まってほしいくらい気持ち良くて、黒田さんと
呼吸があってくると、恥ずかしいとかそんな気持ちも吹っ飛んでいました。30分ほどの施術は
あっという間。もう終わっちゃうのか~と思っていると、浮き具を外された私は思わず黒田さんの肩につかまると抱き合う格好に。「キャッ!!ごごごめんなさい。」「大丈夫だよ。もう少しこのままでいる?」コクリと頷く私。彼はこういう事に慣れているんだと思いながらも、そんなのどうでも良かった。

 少しの間、彼と抱き合った。キスしたら止まらなくなりそうな雰囲気もあった。マッサージでシンクロした心はセックスで繋がるよりも、もっと特別な快感を与えてくれた。



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