官能小説に夢中になって・・・~エロスに目覚めるきっかけは身内の所有物という事実~

 初めて官能小説を読んだのは、ジイジ(祖父)のポルノコレクションだったと思う。まだ小学校低学年だったと思う。読めない漢字も多く、まったく理解出来なかった。また同じころに親戚の家の倉庫にあった、無修正のエロ本や、公園や空き地に落ちているエロ雑誌の破片、ジイジのコレクションの週刊誌のヌード写真を目にしてきた。

 無修正のエロ本に関してはかなりハードな内容で、3P・緊縛・SM・排泄系などもあった。裸で男女が抱き合い苦しそうな表情とか、バックで突かれてる女性のヨガる顔など、今でもはっきりと目に焼き付いている。

 私の育った町は工場やトラックターミナルなどがあり、エロ雑誌の破片はおそらくトラックの運ちゃんが捨てて行くものだと推察する。親戚の家に大量のエロ本があったのは、印刷関係の仕事をしていたから。ジイジは官能小説や、エッチな週刊誌やスポーツ新聞が好きだったようで、お気に入りの本の発売日にはオシャレして電車に乗り1時間かけて書店まで買いに行っていたほど。

 そんなジイジをバアバは呆れる様子も咎める事もなく黙って受け入れていた。
「おとうさん、好きだからね~」と。

 小学校4年生のころ、あるアイドル雑誌の付録についていた「○○白書」の回し読みが流行っていた。「○○白書」はエッチな体験談で、内容はほぼ初体験の話。それまで私が体験していた「ハードなエロ本」の答えが解明された。頭の中の?マークが!マークに瞬時に変わるように(大げさかな・・・)“A=キス<B=愛撫<C=セックス”という方程式が解けたのだった。体験年齢も14~19歳の自分よりちょっとお兄さんやお姉さん達の話は妙に説得力を感じたもの。保健体育では学べない事、だれも教えてくれない性の話を網羅していたと思う。

 文字読むだけでも、体がムズムズし、何だかボーっと意識が飛ぶような感覚になった。ジイジの持っている本は字が読めれば、もっと興奮するに違いない!と目覚めた瞬間だった。「これ何て読むの?」と親に聞いては気まずい漢字の区別もつくようになったのもその頃だった。

 ジイジは昨年他界した。家族で問題になったのは、ジイジの宝物(ポルノコレクション)の処分だった。私も片づけに参戦しつつ、捨てるお手伝いしか出来なかった。両親や叔母は「こんなもの!」と言いながらまとめていた。さすがに棺桶に入れるわけにもいかない。

「ジイジ、何もしてあげられなくてゴメン。ジイジとバアバのDNAは私がしっかり受け継いでいるよ。」と手を合わせた。

 実は今夏、ジイジが大好きだったスポーツ紙の官能小説大賞に応募した。体験談はいくつか書いていたものの長い話をまとめるのは、初めてだった。憧れの作家もいる。毎日寝不足になりながら夢中になって書き上げた。

 結果は惨敗・・・。
受賞者の多くは60オーバーのシニア世代が占めていた。審査員曰く、年々レベルアップしているとの事。タイトルのつけ方もニクいくらいに上手すぎる。人生経験豊富な先輩方には敵わなかった。無謀な挑戦とも思っていたから仕方ないが、悔しい。私の性春はまだまだ続く。



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