「オワ婚」時代の幸せはどこにあるのか?「オワ婚」は本当に幸せなのか?

「パートナーがいて、帰る場所があって、普通に幸せなはずなのに・・満たされないのはどうしてだろう?」という既婚者は、少なくありません。また、価値観の違いや性格の不一致などで関係が冷えてしまったり、離婚を選択する人たちもいます。一方、結婚しない人も増えています。

いま、結婚は私たちを幸せにしてくれるのでしょうか?

結婚してもしなくても、幸せになる方法はあるのでしょうか?

 

既婚者の半数は結婚生活に不満?

大手ブライダル情報誌が2016年に行ったアンケート調査によると、配偶者のいる人たちの約半数が、離婚を考えたことがあるといいます。

結婚したのに満たされていない、幸せではない人たちが半分いるという事実。ちなみに、実際に離婚した人たちの理由トップ3は、

  1. 価値観の違い
  2. 人生観の違い
  3. 性格の不一致

となっています。これらの理由は、突き詰めれば突き詰めるほど「どうしようもない」ものといえるでしょう。ちなみに、離婚経験者で離婚を望んでいた割合は、男性よりも女性の方が高く、全体の6割を超えるそうです。

 

結婚観のすれ違い

2008-2015年に実施された7500人規模の調査データに基づく「結婚に対する22~30歳の考え方・捉え方の男女差」の結果、「男性にとって結婚は〈ゴール〉と意識され、女性にとって結婚は〈スタート〉と意識されている」ということが判明しました(「結婚をめぐる若者の意識 」明治大学教授、藤田結子)。

実は、夫婦は結婚のはじめの時点で既にすれ違っている、ということになります。

 

「オワ婚」時代の到来

2040年、人口の5割が独身(=ソロ社会)という時代がやってくるといいます。この5割の独身の内訳は未婚だけでなく、未婚と離婚、死別による独身者の合計です。つまり、「結婚が作られず」「結婚が壊される」ことによって、20年後には独身者5割の国になるということになります(参考「 結婚滅亡~「オワ婚時代」のしあわせのカタチ~」荒川和久)。

厚生労働省が2019年6月に発表した人口動態統計(2018年)をみると、2018年の婚姻数は年間58万6438組(前年比2万428組減)で、戦後はじめて60万組を切る最少記録となりました。日本でもっとも婚姻件数が多かったのは1972年の109万9984組で、ちょうど第二次ベビーブーム期にあたります。それから、年間婚姻数は半分近くに減少したことになります。

 

結婚は「オワコン」なのか?

いまどき親や親戚、友人の手前結婚するとか、世間体で結婚するという人はそれこそ「オワコン」と言われてしまいそうです。そのような結婚をしても、すぐに関係性は形骸化してしまうことは目に見えています。

実際、伝統的な「家族のかたち」は揺らいでいます。新しい生活スタイルが増え、さまざまな種類の「家族」に替わる関係性が生まれているのです。たとえば、「事実婚」のように公式に結婚しないこと、結婚しても子どもを持たないこと、結婚しても一緒に暮らさない「別居婚」、シングル親、同性のカップル、同性の両親、人生のある時期限定で結ぶ同伴関係などです。

型にはまらない「関係」はいたるところにあり、今後さらに新しい関係性が生まれるでしょう。それらの関係性のうちのひとつが結婚に過ぎません。

家族は、これまでのような「定形の家族」ではなく、自分たちで「選択する関係性」になりつつあるのです。現実がこのように変わってきているにもかかわらず、従来の「家族」というコンセプトだけが生き残っている──こんな古い家族関係のことを「オワコン」ならぬ「ゾンビ・カテゴリー(死に体カテゴリー)」と呼ぶ社会学者もいます。

 

「オワ婚」+「ソロ社会」=新しい自由

結婚が人生の必然だった時代は終わりつつあります。そして結婚してもしなくても、子どもがあってもなくても、それらの関係性は永遠とは限りません。離婚、死別によって関係を失うこともあります。2035年には、15歳以上の人口の約1億人に対して、半分近くの4800万人が独身者になると推計されています。誰もが「ソロ」として生きていく可能性があるのです。

「オワ婚」で「ソロ社会」・・社会のあちこちに孤独な人が増えていくような、寂しいような印象を受けるかもしれませんが、決してそうではありません。確かに、心のなかに孤独を抱えてしまえば寂しいことですが、結婚しない選択、子どもを持たない選択、離婚する選択、家族を持たない選択・・「ソロ」の人たちそれぞれが様々な関係性を選択をすることのできる、新しい自由があるのです。

 

新しい関係性をつくる

結婚は、本来法的義務ではありません。今一度、未婚か既婚か、男か女かなどの属性を一旦取り払い、素の「自分」と向き合って、自分にとっての幸せな関係性を考えてみると、どうなるでしょうか。

答えは一つではなく、一人ひとりにとっての幸せな関係性は、無数にあるかもしれません。

先日のニュースで、20年以上同居した同性パートナーを殺害された男性に、生きる上で必要な遺族給付金を支給しないという判決が名古屋地裁から出されて話題になりました。同性間の内縁は「社会通念が形成されていたとは言えない」というのです(同性パートナーへの支給認めず 遺族給付金訴訟で名古屋地裁 NHK NEWS WEB 2020年6月4日)。

同性婚を認めない、夫婦別姓も認めない、事実婚カップルには不妊治療の支援をしない・・少なくともいまの日本には、古い形の「夫婦」「家族」という「オワコン」に忠実であろうとする現実があるようです。でも、実際にはその枠にはまらない人たちの日常や暮らしはいたるところにあり、増え続けています。

結婚していてもしていなくても、幸せに暮らせるように。もう少し時間はかかるかもしれませんが、世界は確かに変わってきています。

「幸せな関係は、新しくつくる」

そんな発想で、自分の気持ちいいと思えるつながりを作っていけたら、人生楽しくなりそうです。

 



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