イケメン人気男優、一徹さんも参加! “女性向けグッズ”“女性向けAV”“女性向け風俗”の首脳サミット【J3】開催!

“女性向けグッズ”に“女性向けAV”、それらのブームを追うように急成長中の“女性向け風俗”…。今回はその3つの業界を代表した3名が集結し“女性向けのこれまでとこれから”について話し合う女性向け首脳会議、J3を開きました!


女性向けグッズ代表は、我らがおなじみのエムズ広報の八十島理沙さん!

女性向けAV代表は、女性のAVファン人口拡大に貢献したAV男優の一徹さん!


女性向け風俗からは僭越ながらライターの河合桃子が司会進行しつつお送りしたいと思います。


女性による女性のためのグッズ、irohaが与えた衝撃

河合 女性向けでおそらく歴史的に一番古いのはグッズでしょうね。

八十島 そうですね。古くは江戸時代の大奥とかでも使われていた『張型(はりがた。男性器を模した性具)』とかからですし。近代的には昭和の『電動コケシ(バイブ)』、そして平成時代の『電マ(ハンディマッサージャー)』になりますが、女性による女性のためのとテンガより打ち出されたグッズば2013年に発売された『iroha』シリーズからですね。この登場はかなり大きいと思います。

一徹 そうですよね。電マはやはり最初は男性主導のものだったし。僕のAVデビューは2004年ですが、その頃にはAVで電マは愛撫や潮吹きさせるアイテムとして定着していましたから。

八十島 そうですね。一般的にも彼氏に使われて良かった経験から自ら買って使う子も増えたように思います。2006年にダイヤルで細かく強さを調整できる『フェアリー』も確かに売れましたが、エロに対し積極的で前向きな女性達が手にした感じで、やはりより多くの一般女性に浸透したのは『iroha』です。

河合 なるほどですよね。一方で女性向けAVの元祖はやはり一徹さんが専属男優となった『シルクラボ』ってイメージが強いのですが、実際どうなのでしょうか。

一徹 実は『シルクラボ』以前にも女性向けAVはありました。長崎みなみさんというAV監督が2000年代初頭に、綺麗な顔立ちで王子様っぽい雰囲気の南佳也さんというイケメン男優を起用して女性向けAVを作りました。

八十島 はい、今もご活躍の南佳也さんですね! 確かイケメン雑誌にも載りましたよね。

一徹 はい。当時、世の中的にもイケメンブームで、しみけんさんや黒田悠斗さんがイケメン雑誌の巻末グラビアに載って、男優イケメンブームも起きたという。その後、ソフト・オン・デマンドグループという男性向けAVを作ってきた一大メーカーが2008年に『シルクラボ』を設立しました。

八十島 そうですよね、一徹さんは『シルクラボ』でAVデビューしたわけじゃないんですよね。

一徹 はい、そうなんです。大学卒業後、資格試験を受験していたのですが、その途中で挫折して。不安で仕方がなかったところに、半ばヤケクソな気持ちで“汁男優”に応募し、最初は汁男優としてAVに出ました。男優あるあるで、ひとつの現場に出ると次々と誘われるようになり、始めて一年くらいには「このまま男優としてやっていけるかも」というくらいお仕事のご依頼を頂くようになって。

河合 その後、『シルクラボ』の専属男優になった経緯はなんだったのですか。

一徹 他の作品と同じような感じで電話で「何月何日空いていますか」という感じでご依頼が入り、話を聞くと“女性向けAV”だと。女性向けのAVは男性向けとはここがこう違うなどの説明を受け、監督の意向に沿う演技をしようと心がけました。

河合 女性向けと男性向けで大きく違うのはどんな点でしたか。

一徹 それまで男優は黒子に徹する、女優の魅力を引き出すための背景に過ぎない存在だったので、女優と男優が同等に並ぶように写り込むこと自体に驚きを感じたというか。

あとは、レイプのように性的同意のないシーンは皆無ですし、コンドームをつけるシーンが入るなども女性向けならではでしたね。

河合 そしてシルクラボ専属男優になったのが2012年。ご依頼をいただいた時の心境は?

 一徹 メーカーの専属女優はいても専属男優なんて聞いたことがなかったので業界初の試みだから責任重大だなあと。結果が出せなかったらどうしようと不安でした。でも、専属後すぐに女性誌『an・an』の付録DVDに出演したら、その号がすごく売れたらしくて。


エロメン、一徹さんの“甘い犬顔系”で女性向けAVファンは爆増

八十島 『an・an』のセックス特集はすごい影響力ですよねー! なにより一徹さんの爽やかな雰囲気をまとった、いわゆる甘い犬顔系はそれまで活躍されていた男優の筋肉マッチョで色黒タイプと正反対なのが良かった!

河合 確かに、同僚や上司や彼氏、近所のカフェのイケメン男性など、女性が身近にいてほしいと願う理想の男性像にドンピシャだったですね。

一徹 ありがとうございます(笑)。でもその後、大手AVメーカーが女性向けAVを出したんです。そこそこ知名度のあるイケメン俳優を起用し、お金かかってるんだろうなーっていう。これは勝負を仕掛けてきているな、と感じました。

八十島 ありましたねー。でもそのレーベル、続かなかったですね(笑)。やはりイケメン俳優とはいえ、それまでセックスを見せるプロの男優だった一徹さんの演技力や見せ方には叶わなかったんだと思います(笑)。ご自身では人気の理由はわかっていたのですか。

一徹 全然(笑)。ただ、毎月2回は必ずソフトオンデマンド本社やロフトプラスワンなどでトークイベントを行い、エムズさんでも年に2回は必ずイベントをやらせていただいていましたよね。思い返せば、地下アイドルみたいに、会いに行けて触れ合えて、下ネタを明るく和気藹々と喋れる場で僕みたいなキャラは女性にとっては貴重だったのかなあと。

八十島 エムズで一徹さんイベントをやった時に感じたのは、女性客はみんなお洒落してきて、トイレでお化粧直しとかもしているし、キュンキュンぶりがすごいなあと感じました。みんな、一徹さんにときめきをもらいに来てる感じでした。

河合 一徹さんのファンにも意見を聞いたら「エロに興味あるのは少数だから恥ずかしい」けど「一徹さんをカッコいいとか可愛いと思うのは普通」だから一徹さんが出るAVを見ることは恥ずかしくないと公に言えるようになった、とも言ってましたよ!

一徹 いやあ、ありがたいですよね。「僕が楽しそうにしていると、私も楽しい」みたいなことを言ってくださるファンもいて、本当にみなさんには感謝しかありません。

八十島 そういう女性は多かったですよね! とにかく一徹さんの女性が好む王子様像がハマったのと、仕事内容とご本人のおっとりしたお人柄が多くの女性の心を掴んだように思います。一方で女性向け風俗はどんな始まりだったのですか。

河合 kaikanのサイトが出来たのは2013年11月でしたが、それよりも前に女性向け風俗は存在していました。全国初として話題になったのが福岡・中洲に2007年2月に開店した女性向けソープランド店で開店早々から繁盛したようですが、県外からの客が多くリピーターが定着しなかったこともあって、同年10月に早々と閉店しました。

八十島 それはずいぶんと短命でしたね…!

河合 そうなんです。そこから出張型の女性向けは消えては現れていたと思います。kaikanが出来た2013年時点では登録店舗は20店、2015年には40店、2018年には100店、2020年段階では150店舗ですから、いま最も急成長している性産業ではないでしょうか。

一徹 そんなに増えているとは驚きですね。男優専門の出張ホストの『BLACK SWAN』もありますもんね。

河合 はい。女性向け風俗のセラピストが女性向けAVに出るケースもあるし、AVと風俗は親和性が高いなと感じますね。AVでセックスする姿を楽しみ、お店では直接遊ぶことができるという。ここ数年でいくつかターニングポイントがありました。グッズ業界もそんなタイミングはありましたよね?

八十島 はい、『iroha』以降の衝撃でいえば、圧倒的に『ウーマナイザー』ですね。それまで大きく分けて振動か挿入かという二大ジャンルがあった中で、かつてなかった“クリトリス吸引”という全く新しいアプローチ。これは発想が衝撃的だったのもありますけど、その使用感は誰もが想像の斜め上をいく快感が体験できた点です。最初の商品は2万円くらいしましたが、飛ぶように売れました。

 ↑こちらが初代ウーマナイザーです!

一徹 実際のところ、2万円もする商品を女性自らが買っていたのでしょうか。

八十島 最初はやはり男性が買って女性にあげるだとか、二人で試してみるだとかが多かったと思います。発売以降、雑誌などのメディアが『ウーマナイザー』を取り上げて下さり認知度が高まったのもあるし、女性の間でも、「他は知らないけど『ウーマナイザー』は知ってる」という現象が起きましたね。

河合 たしかに! 銀座の高級クラブのお姉さん達も「あれはめちゃくちゃいいのよ!」って言っていたのを聞いたことがあります。

一徹 それに『ウーマナイザー』以降、類似品もかなり出ましたよね。

八十島 はい。『ウーマナイザー』からの吸引ブームです。まずすぐさま出たのが高品質なのにお手頃価格な『サティスファイヤー』です。

河合 その頃から、セクシャル系インフルエンサーも登場してきましたよね。

八十島 そうですね。『ウーマナイザー』以降、女性向けグッズを使って発信する女性のセクシャル系インフルエンサーが増えました。彼女らが発信するグッズは売れ行きへの影響もあります。女性がエロいこと、セクシャルなことを発しやすくなったように思います。
そして何と言っても去年、大阪の百貨店、大丸梅田店で『iroha STORE』という常設展がオープンしたことは革命的と言えます。
 

新しいアプローチで、誰もが入りやすくなってきている“女性向け”産業

河合 女性向けグッズもAVも、最初は当然ながら使ったり見ることに抵抗感があるけど、いろんなターニングポイントを経て、その敷居が低くなっているのですね。

八十島 大丸店のアプローチも「女性らしくを、新しく」とキャッチコピーで、女性向けグッズを利用すること=女性らしく、と打ち出したのは多くの女性に安心感も与えたと思います。

河合 ところで一徹さんはご自身のレーベルを立ち上げましたよね。どんなAVを目指しているのですか。 

一徹 はい、2018年に『RINGTREE』というレーベルを立ち上げました。過剰な演出は控えたカップルのセックスだけを描写した女性向けAVです。ドラマ仕立てではないからセックスの必然性も描いてないので、かなりシンプルな作りです。

↑こちらが一徹さんが立ち上げたレーベル『RINGTREE』作品の1シーンです!

 八十島 ファンタジー要素を一切取り除いたんですね。

 一徹 そうです。僕は『シルクラボ』の専属を2017年に外れてから、再び男性向けのAVに出演し顔射とか潮吹きなどの過激な演出のある作品の現場を再び経験して、なおさら感じたんです。やはり自分はかつて専属時代に「一徹さんのセックスは痛くない感じがしていい」という女性からの感想のように、女性が痛く感じることなく楽しめるAVの表現を考えていきたいと。

河合 女性向けAVを長く経験後に男性向けAVを再び経験してみて、改めて「自分は女性向けAVを作りたい」という思いを実感したと。

一徹 そうですね。でも、自分が目指すところは完全に女性向けだけかといったらそうでもなくて。実際、男性だってどんなセックスをすればいいのかわからないんですよ。誰かに教えてもらう機会もないので、正解がわからない。そんな男性の不安をファンタジー要素を限りなく排除したAVを作ることで、正しいというか、楽しいセックスのイメージが広まったらいいな、と思っています。

河合 そうですよね。男性は“こうしたら女性は感じるはずだ”と勘違いしていることもあって、それに対し女性は“違うんだけど、言えない”というもどかしさがあって。セックスは男女の究極のコミュニケーションでありながら、ディスコミュニケーションが生まれてしまう瞬間でもありますよね。

一徹 はい。セックスの現場では男女がお互いを思いやるからこそのすれ違いも起きてしまう。例えば、コンドームをつける瞬間って、なんとなくサッと途絶えてしまう瞬間でもあるわけですけど、キスをしながらつければスムーズだよねみたいな、そういう何気ない演出を、シルクラボでも今回の『RINGTREE』でも大事にしていまして。

明るく楽しい女性向けの未来

 
河合 今後、女性向けの未来はどうなっていくでしょうか。

一徹 今も市場規模としては男性向けの方が圧倒的。女性向けも男性向けも、これから少しずつ表現が混ざり、その垣根がなくなっていくのではないかと思っています。

八十島 最近感じるのは、女性向けの性に関するウェブサイトが増えたなと。それに伴い性教育系の活動をする女性が増えましたね。保健室の現役の先生だというコンドームソムリエAiさんとかもご活躍されていますし、コンドーム試触会のイベントも人気ですよね。

一徹 はい。性教育を発信する助産師さんの性教育YouTuber、シオリーヌさんや、女性向けではないけどテンガさんが中高生向けの性教育サイト『セイシル』を立ち上げましたし。グッズの今後はいかがですか?

八十島 吸引ブーム以降、吸引と挿入が同時に可能な『ウーマナイザー インサイドアウト』なども登場したり、より快楽を追求した商品が続々と出てきています。また、グッズのデザインがどんどん洗練されてきています。ファンシーでポップな可愛い色合いとか高級感だとかを感じるグッズが増えていますね。女性向け風俗はいかがでしょうか。

 

河合 今はお店が急激に増えていて、若い男性から中年男性まで様々な年代のセラピストが出揃っていたり、性感マッサージだけでなく指圧的なマッサージが本格的だと評価の高いセラピストも増えています。今後もいろんな特性を持つセラピストが増え、店ごとのサービスが細分化していくと思います。なのであとは利用客の拡大が今後の課題ですね。
 女性芸人で「女風を利用している」ことを公言している方はいますが、例えばモデルだとかアイドルだとかも公言するようになったら、大きな影響がありそうです。

八十島 確かにー! ラジオとかAbemaTVなどで芸能人がグッズのことを話したりするだけで売り上げは大きく影響しますからね。

河合 女性にも性欲があって当然で、それを満たすためのAVでありグッズであり風俗でありと、女性一人一人がその欲望を認められて“してもいいんだ”って思えるようになればいいなと。

一徹 いや、でもどんどんなってきていますよね、そんな風潮に。

八十島 そうですね。確実に流れはきていますね!

女性向けの未来はあかる〜い! 全ての女性が自らの性欲を認め、安全に楽しく満たせられますように!

一徹(いってつ)
1979年生まれ。大学卒業後、公認会計士試験の勉強中にAV業界へ。女性向けAV『シルクラボ』専属男優として活躍中に絶大な人気を誇る2018年、自身が監督するAVレーベル「RINGTREE」を立ち上げる。著書は『恋に効くSEXセラピー』(KADOKAWA)、『セックスのほんとう』(ハフポストブックス)など

 



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