コロナで撤退する店、愛される店!廃業を決断したお店と人気店「TaCIT」にその違いを聞いてみた

東京商工リサーチの調査によると、中小企業6600社中、7.7%が「新型コロナウイルスの終息が長引くと“廃業を検討する可能性がある”」と回答したそうです。これはつまり、全国358万社もの中小企業の中でも27万社近くが廃業の危機にあるということです。

 

グループ店展開の女風店はまさにこの中小企業に当てはまりますが、個人経営の店も少なくありません。そして実際に廃業危機に陥り廃業を決めた店舗もあります。

 

今回は、コロナショックにより廃業を余儀なくされた店舗と、この“禍”においてもファンに愛され営業を繋ぐ店舗の違いについて検証します。

 

まず、今回のコロナショックによって廃業を決断したのは、60分6000円という格安価格で展開していた某店舗です。オーナー氏に電話取材を行いました。

 

――廃業に至った経緯をお教えください。

「3月9日以降、お問い合わせのご連絡はちょいちょいいただくものの予約に至らず、本当に一人もお客様が入らなかったため、これはもう無理だなと思い廃業することにしました」

 

――なぜお客様が入らなかったかと思いますか?

「それは正直わかりません。お問い合わせ件数は少なくなった印象でしたが、0件というわけではなかったし。ただひとつ言えるのは、お店は1年半ほど運営していましたが、新規のお客様のみでリピーター様はいらっしゃいませんでした。それは予約が入らなかった大きな理由のひとつだと思いますね」

 

――リピーター様がいらっしゃらなかったのですね。それはなぜですかね?

「僕が格安価格にした理由のひとつはより多くの女性にこのサービスを楽しんでもらいたかったからなんです。この価格だったら気軽に遊ぼうと呼びやすいかなと。安くて気軽に利用しやすかったかもしれないけど、また呼んでみたいって気持ちになるようなサービスは、もしかしたら提供できてなかったのかなと、今になって振り返りますね…」

 

――廃業後、また再びお店を復活させようと、リベンジのお気持ちはあるのですか?

「いえ、もともとが本業ありきで副業としてこの仕事を始め、収益目的ではなかったんです。ちょうど開業した1年半前頃は、まさに女性向け風俗業界が盛り上がっていた時で、一体どんな業界でどんな女性が利用して、そこではどんな刺激的な経験が得られるかという興味があったんです。女風業界のことはこの1年半で十分わかったので、リベンジすることはないです。今後はどんな新しいことを始めようかと模索中ですね」

 

なるほど…。女風はまだまだハードルが高く利用しにくいサービスだからこそ“気軽に利用できる”雰囲気があるお店は大事でしょう。でも、初利用してみて良ければもう一度利用してみたいとなるわけで、そうならないということは、それだけの理由があるのでしょうね。

 

では、長く愛されるお店やそのセラピストは一体どんなこだわりを持って営業されているのでしょうか? 今年7月で2周年を迎え、開店当時より“究極のホスピタリティを追求したワンランク上の性感サービスを提供する『TaCIT(タシット)』のオーナーの石井氏に伺いました。

 

『TaCIT』といえばAbemaTV『AbemaPrime』『給与明細』で特集されたことでご存知の方も多いと思います。

 

――まず『TaCIT』の経営理念を教えてくださいませんか?

 「3つあります。まず1つは『圧倒的に高い質のサービスを提供してお客様に幸せを与えられる存在になること』です。心と体を解放し、性欲の発散だけでなく心をも癒す幸せな時間を過ごしていただけることをサービスの目標としています。そのためにキャスト採用の質にも相当こだわっていますし、入店後もお店の理念の共有、TaCITが考える質の高いサービスの言語化、セラピストの技術やマナーなどの教育は徹底しています」

 

――確かに『TaCIT』さんはまずお店の対応が素晴らしいと取材のご依頼のたびに感じます。2つ目はなんでしょうか?

 「2つ目は『女性用風俗を”安心して””楽しく”利用できるサービス・存在にすること』です。実際にお会いいただいた時に安心して楽しい時間を過ごしていただけるようにセラピストが努めさせていただくことは前提として、会う前にも、安心して予約いただけるようにサイトをわかりやすくすることや、初めての方が特にお悩みを感じられる点は公式サイトのブログなどでコラムとして展開して、不安をできる限り解消できるように努めています」

 

――まず不安を抱きやすいサービスだからこその心配りですね。他にはどんな取組がありますか?

 「セラピストの月1回の性病検査を必須としています。仮にお客様からの予約が月に1回であれ、確実に行っています。これらの検査を行う費用も接客件数に応じて店舗で負担しています」

 

――kaikanでも6月からセラピストのページに性病検査結果が表示される機能を加え、『TaCIT』さんにもご利用いただいております。

 「はい、あの機能はユーザーの方にとっても安心につながる良い機能ですよね。3つ目は『TaCITの仕事を通じて、魅力ある男性を輩出すること』です。料金を頂戴してお会いさせていただくお客様と同じように、店舗にとってはセラピストも顧客であると思っています。そのセラピストが仕事を通じて成長を感じ、楽しくやりがいを感じて仕事に向き合えることで、利用者であるお客様へ向き合うモチベーションもさらに高まると考えていますので、働きやすい環境作りを心がけています」

 

――具体的にはどのような環境作りをされているのですか?

 「教育や報酬を充実することやシフトのフレキシビリティが高いなど条件面に加え、報酬以外の成長を実感してもらうことも重視しています。お店からはお客様からのアンケートをお名前がわからないような形でフィードバックさせていただいて、自分のどんなところが良いのか、逆に改善を図っていく必要があるのかセラピスト自身が把握できるように心がけています。私と打ち合わせや撮影で会う時に見せる顔からは想像もつかない部分も多いので、お客様の声はとてもありがたいです」

 

――例えば駆け出しのセラピストへの具体的なサポートなども行うのでしょうか?

「はい。とくに駆け出しの頃は正解のない仕事なので、セラピスト自身も迷いや疑問が生じることもあります。その時に他の先輩セラピストへ質問できるように何らかの接点を設けておくことも意識しています。さらに風俗業界のことも把握しているWebマーケティングに詳しい人材にSNSなどの展開については分析をお願いして、セラピストにはそれをフィードバックして自身のプロモーションの状況を見える化しています」

 

――例えばどのような?

「お客様がセラピストを選ぶ上で大事な生命線となるのが写メ日記やTwitterですが、どのような投稿に興味を持っていただけたのか、などデータを基にしたフィードバックです。前提として、セラピスト個人の魅力や個性が最も大事ですが、予約いただいて、お客様に会えることが一番のやりがいに繋がると思うので、予約に繋がるように下支えして、個性や良い面を最大限に発揮できるようにという主旨です」

 

――そのフィードバックの反映はほぼ強制的なのでしょうか。

「いえ、そんなことはありません。それを活かすかどうかもセラピスト個人の判断に任せていますし、写メ日記やTwitterも、投稿すること自体の強制もしていません。ただ、緊急事態宣言を受けて、4月7日から5月末まで完全休業しましたので、6月のプロモーション活動は強化しましょう、という呼びかけはしました」

 

――どのように強化したのでしょうか。

「休業明けは写メ日記の投稿数を増やし、お客様からの注目を高めようと意識してもらいました。その効果もあって営業再開後、6月後半のご予約数は創業以来の反響をいただきました。リピーター様に加えて、初めてお店を利用いただくお客様のご予約も多かったことが特徴的だと思います。また、ちょうど7月末に2周年を迎えたので、お店としてはキャンペーンサイトも別に設けて、予約いただきやすい環境づくりは意識しました」


――ちなみに割引などは他店でも見かけますが、その場合はセラピストも負担するのでし
ょうか。

「当店においては、料金割引の場合は、割引分はセラピストに負担が生じることがないようにしています。やはりセラピストのモチベーションにとって、多くのお客様から予約いただけることはもちろん重要ですが、仕事で得られる対価も当然ながら大事だと考えています。多くのお客様に利用いただけるキャンペーンだからこそ、より多くの対価を得られることはセラピストのモチベーションもさらに高めることになると考えています」

 

――なるほどですね。今後、コロナウイルスの感染者の増加次第では営業にも大きく影響が出るようにも思いますが、どのようにお考えでしょうか。

「今回当店が2か月にわたる完全休業後も堅調に営業できている理由は、リピーターのお客様の支えがとても大きいと考えています。お客様には感謝してもしきれません。お店視点でいうと、当店全体のリピート率は7割弱なので、セラピストのみんながお客様に満足いただけるサービスを提供できていて、「また会いたい」と思っていただけているとも言えると思います」

 

――あるお客様からは「TaCITを信頼しているから、店舗のいろんなセラピを利用している」との声を聞いたこともあります。

 「ありがたいですね。セラピストのみんなは本当に素晴らしいマインドやプロ意識をもって仕事に向き合っていると思います。加えて、写メ日記などからも伝わる通り、セラピスト一人一人がみんなとても個性的で魅力的で、会ってみたいと思っていただけることがTaCIT最大の強みだと思います」

 

――オーナーさんとしては、セラピストの一人一人をどう見ているのでしょうか。

 「お店の顔として教育面でも支えてくれている森月さん、プロ意識の高い長瀬さん、メンタルが強くて器の大きい朝比奈さんをはじめ、皆それぞれ本当に尊敬できる魅力的な人間ばかりです。ただ、加賀見君というとんでもないイケメンが入店して、打ち合わせで「あそこまでイケメンだと息して生存しているだけでいい」と言ったことを長瀬さんは実は気にしていたと日記で知りました(笑)。なので、キャストへの物事の伝え方には気を付けようと思った次第です。ここで感謝させてください」

 

――ちなみに今後、緊急事態宣言が出たら、お店の営業はどうされるのでしょうか。

 「はい。再び緊急事態宣言が発令され休業要請が出たら、それに従うことにすると思います。しかしコロナウイルスの特徴も以前よりは把握できるようになった今、1対1で密集になりにくいサービスなので、ある程度ウイルスとも共存していけるサービスなのではないかと考えています。営業ができる状態で、お客様が“会いたい”と思うセラピストがいて、そしてそのセラピストが働き続けたいと思える環境をお店が保ち続けられていれば、お客様からの支持は得られるのではないかと考えています。一方で、平行して、施術前の検温などお客様へのご協力は引き続きお願いしていきたいと考えています」

 

――コロナ禍の不安な時代こそ、女風という選択肢があることは女性にとっても心強いです。

「そうですね。実は6月から7名の新人セラピストもデビューしています。今後さらに皆様から愛される『TaCIT』であるために、お店のサービスクオリティ向上とセラピスト一人一人の接客の質向上を目指して精進したいと思います」

 

あいかわらず第二の緊急事態宣言を出すか出さないかで揺れる政府のもと、私たちの暮らしは止まることなく続いています。この揺れる状況の中、ひとときの安らぎを得るための女風利用、皆様の心が許す限り、ぜひ楽しんでほしいものです。

 

 



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