【女性用風俗小説8】~ゆれてゆられて~

あたしは今電車に乗っている。平日の昼間。まだらにいる人たちのほとんどといっていいほど、おじいちゃん、おばあちゃんと呼んでもいいほどの年齢層が多い。たまに若いスーツの男性を見かけるが稀だ。

窓の外に目を向けて流れる景色を見ている。ふと、窓に黒い影が映りこんできて、隣に誰かが座る気配がした。

男性特有のコロンの匂いがあたしの鼻梁をくすぐる。

「ここ、座ってもいいですか?」

低音ボイスの声を背にあたしは窓の外をみながら、うなずいた。平日の昼間である。席などたっぷりと空いている。あたしの視覚に入る人など誰もいない。振り向いて、顔がみたい。けれどぐっと我慢をして男性の出方を待つ。

ふっと、空気が動く気配がしあたしは身を強張らす。そして吐く息をとめた。

膝上のタイトミニの中にゆっくりゆっくり手が入ってくる。ドキドキする。手は太ももを散々撫ぜ回してから、パンティーのクロッチ部分に到着をした。一本の指がパンティーのクロッチを上下させてワレメをなぞる。

「アッ……、」

つい、声がもれた。それを聞いた男性があたしの耳元で息を吹きかけるよういじわるくささやく。

「シー。黙ってください。後ろの席にご年配のご夫婦が座っています。声、聞かれちゃいますよ」

そうやってしている間にも指はまるでミミズのようくねくねと動く。本当は顔を見ないよう努めようとしたけれど、つい振り向いてしまった。

え? わ、若い? そして、ジャニーズ系のイケメンじゃない。

目が合ったと思ったら男性が急に俯く。かわいいなぁ。と思う。

あたしはもういいや。と、諦めて男性の首に腕を回してキスをした。ミントの味。きっとタバコを嗜んでいるのだろう。若いのに、なんていってはいけないけれど、下を絡めあうキスはあたしをほどんど満足させ虜にした。

キスをしながら男性の手は器用にあたしのセーターをまくりあげてブラジャーのホックを外す。指が乳首を捉えてコリコリと音がなりそうなくらいにつまみあげた。ハァン、いや、いや、あたしはいやでもないのに抗う真似をする。悪戯の手はいやがるほど強くつまみ上げる。空いた方の手はどうとうパンティーのクロッチをずらし、陰核をつついた。

「すごい、濡れてるね。ここ」

ここ、と、いった声があまりにも官能的すぎて、何度か陰核を突かれ弄られているうちに、陰核が膨らんだ感覚がおしよせ、くすぐったくなり、何度目かの刺激でイッテしまった。

指でイクなんてことはここ数年なかったことだった。イッタあと

「イッタね。よかった」

男性の安堵の声音がした。乳首はまだつままれたままだ。トントンに尖った乳首。現実に戻ると後ろの席にる老夫婦だろう人達からか寝息が聞こえる。

緩く流れる電車に緩く入ってくる温かい日差し。

「あのぅ。本当にイキました」

口がやけに乾いていたので乾いた声で笑った。

「それはそれは。よかったです」

男性も優しい目をして微笑む。あっ、と、何かを思い出したのか、紺色のカジュアルなトートバッグから、ペットボトルのお茶をとりだして

「はい。飲んでください。僕、口がからからで。乾燥してるし……」

「ありがとう」

男性も同じ銘柄のお茶を持っていて、一緒にゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。

「こんなおばさんでごめんなさいね。それに、電車で痴漢してくれなんて無茶な要望をして」

「なんの。なんの。女性の願望を叶えるのが僕の役目ですよ」

「ふふふ。そうね」

次の駅で降りてこの時間は終わる。イッタことがないんです。というようなことを女性向け風俗店に問い合わせたところ

『興奮するシチュエーションってなんですか?』と、質問され

『痴漢です』

と、即答でこたえた。

『あー』電話対応の男性は納得をしていた。痴漢をしたい男性がいるように痴漢をされたい痴女もいるのだ。

「あたし、変体かしら?」

「えっ?」

まだ身体が火照っている。本物の痴漢に何度もあっているけれど、やっぱり名のある合法のお店に頼むに限ると思う。

「あはは。なんでもないわ」

男性もあはは、と一緒になって笑った。



オススメ記事